歯周病と歯槽膿漏の違い
2023/10/30
歯周病と歯槽膿漏は、歯周組織に炎症が起こる病気の総称です。歯周組織とは、歯を支える歯肉や歯槽骨などの組織のことです。
歯周病とは、歯肉炎と歯周炎のことを指します。歯肉炎は、歯茎に炎症が起こる状態のことで、歯周病の初期段階です。歯肉炎が進行すると、歯周炎となり、歯周ポケット(歯と歯茎の間の隙間)が深くなり、歯槽骨が破壊されていくようになります。歯槽骨が破壊されると、歯がぐらぐらしたり、抜けたりすることがあります。
歯槽膿漏は、歯周炎が重症化した状態のことを指します。歯周ポケットが深く、歯槽骨が大きく破壊されている状態です。歯槽膿漏になると、歯のぐらつきや抜け歯のリスクが高まります。
歯周病の症状
歯周病の症状は、初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。しかし、歯肉炎が進行すると、以下の症状が現れることがあります。
- 歯肉が赤く腫れる
- 歯肉から出血する
- 歯と歯の間にすき間が空く
- 歯が動く
- 口臭が気になる
歯槽膿漏の症状
歯槽膿漏の症状は、歯周病の症状に加えて、以下の症状が現れることがあります。
- 歯茎を押すと膿が出たり、歯の根元が見えてグラグラとしてきたりすることがある
- 歯がぐらつき、抜けるリスクが高まる
歯周病の原因
歯周病の原因は、歯垢(プラーク)に繁殖する歯周病菌による感染です。歯磨きが不十分な場合、歯垢が歯と歯肉の境目に残り、歯周病菌が増殖しやすくなります。
歯周病の治療
歯周病の治療は、歯周病の進行度合いによって異なります。軽度の歯肉炎であれば、歯磨き指導や歯間ブラシ・フロスの使用指導などの指導治療で改善することがあります。
中等度以上の歯周炎や歯槽膿漏の場合は、歯石除去や歯周ポケットの清掃などの治療が必要になります。また、必要に応じて、歯肉や歯槽骨の再生治療を行うこともあります。
歯周病の予防
歯周病は、予防が最も大切です。歯周病を予防するためには、以下のことに気をつけましょう。
- 正しい歯磨きを行う【歯磨きについての詳細はこちら】
- 歯間ブラシやフロスを使う
- 定期的に歯科検診を受ける
まとめ
歯周病と歯槽膿漏は、歯周組織に炎症が起こる病気の総称です。歯周病は、早期発見・早期治療が重要です。歯周病を予防するためには、正しい歯磨きや歯間ブラシ・フロスの使用、定期的な歯科検診などを行いましょう。