歯ぐきが腫れる原因っていったい何?
2023/09/26
こんにちは。
港区三田・高輪の歯医者/泉岳寺駅前歯科クリニックです。
皆さんは歯ぐきが腫れてしまった経験はありますか?
その時どんな病気なのか心配になったことはございませんか?
今回は歯ぐきが腫れる原因となるものをご説明します。
1.歯周病(歯肉炎・歯周炎)
歯周病は最も一般的な歯ぐきの腫れの原因の1つです。歯周病は歯垢や歯石が歯ぐきの周りにたまり、炎症を引き起こす疾患です。初期の段階では歯ぐきが軽度に腫れ、出血することがあります。進行すると、歯ぐきの退縮や歯周ポケットの形成が起こります。
2.根尖病変
根尖病変とは、歯の根の先端部分(根尖)に炎症が起こり、膿が溜まった状態のことです。根尖病変の原因は、むし歯や外傷、歯周病などによって歯髄が死んでしまったことによる細菌感染です。
3.歯根破折
歯根破折とは、歯の根が割れてしまうことです。歯根破折の原因としては、むし歯や外傷、歯周病などが挙げられます。歯根破折が起こると、破折した部分から細菌が侵入し、歯周組織に炎症が起こります。この炎症が歯茎の腫れを引き起こします。
4.智歯周囲炎
智歯周囲炎とは、親知らずの周囲の歯肉が炎症を起こす病気です。親知らずは、他の歯に比べて奥に生えるため、歯磨きが届きにくく、食べカスや歯垢が溜まりやすくなります。これらの汚れが細菌の繁殖につながり、歯肉に炎症が起こります。
5.アレルギー反応
アレルギー反応によって、歯ぐきに炎症が起こると、歯ぐきが腫れます。アレルギー反応によって歯ぐきに炎症が起こる原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 歯科金属アレルギー
歯科治療で使用される金属にアレルギー反応を起こす場合、歯ぐきに炎症が起こることがあります。 - 食品アレルギー
食べ物にアレルギー反応を起こす場合、口の中がかゆくなったり、歯ぐきが腫れたりすることがあります。
6.薬の副作用
薬の副作用で歯ぐきが腫れることがあります。これを「薬物性歯肉肥大」または「薬物性歯肉増殖」と呼びます。
薬物性歯肉肥大の原因となる薬には、以下のようなものがあります。
- 高血圧治療薬(カルシウム拮抗薬、ジゴキシンなど)
- 抗てんかん薬(フェニトイン、カルバマゼピンなど)
- 免疫抑制薬(シクロスポリン、タクロリムスなど)
- ホルモン剤(エストロゲンなど)
- 抗生物質(テトラサイクリンなど)
- 抗うつ薬(リチウムなど)
薬物性歯肉肥大は、薬の服用を開始してから数週間から数ヶ月で発症することが多いとされています。歯茎が腫れて赤くなり、出血しやすくなるのが特徴です。また、歯茎が硬くなって歯磨きがしづらくなることもあります。
7.全身疾患
全身疾患が原因で歯ぐきが腫れることがあります。歯ぐきの腫れは、全身疾患の初期症状として現れることもあるため、注意が必要です。
全身疾患が原因で歯ぐきが腫れる原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 糖尿病
糖尿病の患者は、歯周病にかかりやすく、歯周病が進行すると歯ぐきが腫れやすくなります。 - 免疫疾患
免疫疾患の患者は、歯周病菌に対する抵抗力が低下するため、歯周病にかかりやすく、歯周病が進行すると歯ぐきが腫れやすくなります。 - 膠原病
膠原病の患者は、歯周病菌に対する抵抗力が低下するため、歯周病にかかりやすく、歯周病が進行すると歯ぐきが腫れやすくなります。 - 貧血
貧血の患者は、歯周病菌に対する抵抗力が低下するため、歯周病にかかりやすく、歯周病が進行すると歯ぐきが腫れやすくなります。 - 妊娠
妊娠中は、ホルモンバランスの変化により、歯周病にかかりやすく、歯周病が進行すると歯ぐきが腫れやすくなります。
全身疾患が原因で歯ぐきが腫れている場合は、歯周病の治療だけでは症状が改善しないことがあります。全身疾患の治療をすることで、歯ぐきの腫れが改善することもあります。
このように歯ぐきが腫れてしまう原因は様々です。
歯ぐきの腫れに気付いたら、早めに歯科医院を受診して原因を診断してもらい、適切な治療を受けることが大切です。