泉岳寺駅前歯科クリニック

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歯石を除去する方法って?

歯石を除去する方法って?

2023/11/21

皆さんは、朝起きた時の歯の感触に注意を払ったことはありますか?ふと気づくと、歯の裏側が少し粗い感じがする、歯が少し欠けたように見えたり、歯や歯根に黄色や黒の汚れがついていて、どれだけ磨いても取れないと感じたら、…これは、ただの一時的なものではなく、もしかすると歯石の始まりかもしれません。歯医者さんの椅子に座り、「あなたの歯には歯石がついています」と言われた経験は、多くの人に共通するものです。毎日ちゃんと歯磨きをしていても、歯石ができることはよくあります。しかし、歯石が実際には何なのか、またなぜ除去する必要があるのかについて、詳しく知っている人は意外と少ないのではないでしょうか?

この記事では、歯石がどのように形成され、なぜそれを取り除くことが口腔衛生にとって非常に重要なのかを探ります。歯石は見た目の問題だけでなく、健康上のリスクも伴うため、その理解と適切な対処法を知ることは、私たちの日常生活において重要な役割を果たします。

 

歯石って何?

歯石とは、プラーク(歯垢)が唾液中のカルシウムやリンなどの成分と結びついて石のように固くなり、歯の表面に強固に沈着したものをいいます。
歯石には歯茎から上にできる歯肉縁上歯石と歯周ポケットの中でできる歯肉縁下歯石があります。

見た目では歯肉縁上歯石は白〜黄色ですが、歯肉縁下歯石は黒色をしています。

 

歯垢と歯石の違いは?

歯垢と歯石の違いは主に以下の点にあります:

1.形成過程と質感

  • 歯垢(プラーク)は、細菌、食べ物の粒子、唾液、その他の口内の物質が混ざり合って形成される柔らかく粘着性のあるバイオフィルムです。
  • 歯石(タータル)は、歯垢が硬化し、歯の表面に強く付着した状態です。これは唾液中のミネラルが歯垢に結合して硬くなることにより形成されます。
    2.取り除き方
  • 歯垢は比較的柔らかいため、正しい歯磨きやフロスを使用することで取り除くことができます。
  • 歯石は非常に硬いため、自宅でのケアでは除去できず、歯科医院での専門的なクリーニングが必要です。
    3.形成速度
  • 歯垢は毎日形成され、特に食後やブラッシングを怠った後に速やかに蓄積します。

歯石はプラークが数日から数週間経過することで徐々に形成されます。
 

歯石が付いていると以下の理由でよくありません。

  • 歯周病の原因になる

歯石の表面はザラザラしているので、プラークがさらに付着しやすくなります。プラーク中の細菌は、歯周組織を攻撃して歯周病を引き起こします。

  • 虫歯の原因になる

歯石は、歯と歯茎の間に隙間を作り、虫歯菌が侵入しやすくなります。また、歯石の表面はプラークが溜まりやすいため、虫歯菌が繁殖しやすくなります。

  • 口臭の原因になる

歯石は、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物(VSCs)を発生させる細菌の住処となります。

  • 歯並びが悪くなる

歯石が歯周組織を破壊すると、歯がグラグラしたり、歯並びが悪くなったりすることがあります。

  • 全身疾患のリスクを高める

歯周病は、糖尿病や心臓病などの全身疾患のリスクを高めることが分かっています。

  • 審美的に良くない

歯石は、歯の表面を黄色く変色させます。

 

歯石ってどうやってできるの?

歯石の形成過程

プラークが歯石に変化するまでの過程は、以下の通りです。

  1. 歯磨きやデンタルフロスなどで歯垢を除去できなかった場合、歯垢(プラーク)は歯の表面に付着します。
  2. 歯垢に含まれる細菌は、唾液中のカルシウムやリンなどの成分と結合し始めます。
  3. 歯垢とカルシウムやリンなどの成分が結合することによって、歯石の形成が始まります。
  4. 歯石は、徐々に硬くなり、歯の表面に強固に沈着していきます。
  5. 歯石が形成されると、さらに歯垢がその上に蓄積しやすくなります。

歯石がつきやすい部位は?

歯石は、唾液中のカルシウムやリンなどの成分と結びついて石のように固くなったものです。そのため、唾液の分泌量が多い部位や、歯垢が溜まりやすい部位につきやすくなります

歯肉縁上歯石

  • 下顎の前歯の内側:

この部位は唾液腺の近くに位置しているため、唾液中のミネラルが容易に沈着しやすく、歯石が形成されやすいです。

  • 上顎の奥歯の外側

こちらも同様に、唾液腺の出口近くに位置するため、歯石が蓄積しやすい部位です。

  • 歯茎の近くの部分

歯と歯茎の境界近く、特に歯茎のポケット内ではプラークが蓄積しやすく、それが硬化して歯石となります。

 

歯肉縁下歯石

  • 歯周ポケットが深い部位
  • 歯間部

歯科医院で歯石を取る方法

歯石を除去するには、歯科医院で専門の機器や器具を用いて行う必要があります。歯科医院で歯石を取る方法は、主に以下に3つがあります。

1. 超音波スケーラー

超音波スケーラーは、歯石を振動させて取り除く方法です。歯石と歯の接着部分に超音波の振動を与えることで、歯石を浮き上がらせて除去します。歯石の量が多い場合や、歯周ポケットが深い場合にも効果的です。

超音波スケーラーのメリット

  • 歯石除去の効率が高い
  • 歯周ポケットが深い場合や、歯石の量が多い場合でも効果的である
  • 歯の表面への刺激が少ない

超音波スケーラーのデメリット

  • 独特の音や振動が気になることがある
  • 歯の表面に小さな傷がつくことがある

 

超音波スケーラーのメリットは、歯石除去の効率が高いことです。歯周ポケットが深い場合や、歯石の量が多い場合でも、効率的に歯石を除去することができます。また、歯の表面への刺激が少ないため、知覚過敏やペースメーカーを装着している方にも適しています。

一方、デメリットとしては、独特の音や振動が気になることがあることです。また、歯の表面に小さな傷がつくことがあるため、歯の表面が敏感な方は、エアースケーラーの方が適している場合があります。

 

2.エアースケーラー

エアースケーラーは、空気の力を利用して歯石を除去する方法です。圧縮空気によって高速に回転するブラシの先端が、歯石に当たって取り除きます。

エアースケーラーは、超音波スケーラーに比べて振動数が少なく、歯の表面への刺激が少ないため、知覚過敏の方やペースメーカーを装着している方にも適しています。

また、超音波スケーラーでは届きにくい歯の裏側や、歯周ポケットの奥の歯石を除去するのにも効果的です。

エアースケーラーによる歯石除去の流れは、超音波スケーラーによる歯石除去とほぼ同じです。まず歯科衛生士が歯や歯茎の状態をチェックします。その後、エアースケーラーを使って歯石を除去します。最後に、歯の表面を磨いて仕上げます。

エアースケーラーによる歯石除去は、超音波スケーラーによる歯石除去に比べて時間がかかる場合もありますが、痛みが少なく、歯の表面への刺激が少ないというメリットがあります。

エアースケーラーのメリット

  • 知覚過敏の方やペースメーカーを装着している方にも適している
  • 超音波スケーラーでは届きにくい歯の裏側や、歯周ポケットの奥の歯石を除去するのに効果的
  • 超音波スケーラーに比べて痛みが少ない
  • 歯の表面への刺激が少ない
     

エアースケーラーのデメリット

  • 超音波スケーラーに比べて歯石除去に時間がかかることがある
  • 歯周ポケットが深い場合や、歯石の量が多い場合は、超音波スケーラーの方が効果的である場合がある
     

3. ハンドスケーラー

ハンドスケーラーは、手動で歯石を削り取る方法です。超音波スケーラーでは届きにくい歯周ポケットの奥や、歯と歯茎の境目にある歯石を除去するのに適しています。また、歯石の量が少ない場合にもおこなわれることがあります。

ハンドスケーラーのメリット

  • 歯石の量が少ない場合や、歯周ポケットが浅い場合でも効果的である
  • 歯の表面への刺激が少ない
     

ハンドスケーラーのデメリット

  • 超音波スケーラーに比べて歯石除去の効率が劣る
  • 歯周ポケットが深い場合や、歯石の量が多い場合は、超音波スケーラーの方が効果的である場合がある

 

ハンドスケーラーのメリットは、歯石の量が少ない場合や、歯周ポケットが浅い場合でも効果的であるという点です。また、歯の表面への刺激が少ないため、知覚過敏やペースメーカーを装着している方にも適しています。

一方、デメリットとしては、超音波スケーラーに比べて歯石除去の効率が劣るということです。歯周ポケットが深い場合や、歯石の量が多い場合は、超音波スケーラーの方が効果的である場合があります。

具体的な流れとしては、まず歯科衛生士が歯や歯茎の状態をチェックします。その後、超音波スケーラーやハンドスケーラーを使って歯石を除去します。最後に、歯の表面を磨いて仕上げます。

歯石除去の所要時間は、歯石の量や歯周病の程度によって異なりますが、1時間程度かかることが多いです。また、歯石除去には痛みが伴う場合がありますが、歯科衛生士が痛みを抑える方法を工夫してくれるので、心配はいりません。

歯石がつかないようにするには?

歯石は、歯垢が長い間蓄積されて石灰化したもので、歯周病の原因となるものです。歯石を放置すると、歯茎の炎症や歯周ポケットの深まりを引き起こし、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。

歯石がつかないようにするには、以下のことに気をつけましょう。

  • 毎日の歯磨きを丁寧に行う

歯磨きは、歯垢を除去するために最も重要なことです。歯ブラシを使い、歯と歯の間の隙間や歯と歯茎の境目までしっかりと磨きましょう。

  • デンタルフロスや歯間ブラシを併用する

歯ブラシでは届きにくい歯と歯の間の隙間や歯周ポケットの汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシで取り除きましょう。

  • 食後のうがいを習慣にする

食事後は、口の中に食べかすや細菌が残っている状態です。うがいをすることで、口の中の汚れを洗い流し、歯垢の蓄積を予防しましょう。

  • 定期的に歯科検診を受ける

歯科検診では、歯石や歯周病の早期発見・早期治療につながります。半年に1回程度の受診をおすすめします。

 

歯磨きのポイント

歯磨きの際は、以下のポイントを押さえましょう。

  • 歯ブラシは、毛先が柔らかく、毛先が広がるタイプのものを選びましょう。
  • 歯磨き粉は、フッ素入りのものがおすすめです。
  • 歯磨きをするときは、歯ブラシを軽く当てて、小刻みに動かしましょう。
  • 歯と歯の間の隙間や歯周ポケットの汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシで取り除きましょう。
     

デンタルフロスの使い方

デンタルフロスを使うときは、以下の手順で行いましょう。

  • デンタルフロスを20cmほど取り、指に巻き付けます。
  • 歯と歯の間の隙間に、デンタルフロスを差し込みます。
  • デンタルフロスを歯と歯の表面をなぞるように動かします。
  • 歯の表面を磨き終わったら、歯茎にデンタルフロスが当たっているか確認します。
  • 歯茎に当たっていれば、デンタルフロスを歯茎の下に入れるようにして、歯垢を取り除きます。
     

歯間ブラシの使い方

歯間ブラシを使うときは、以下の手順で行いましょう。

  • 歯間ブラシを歯と歯の隙間に差し込みます。
  • 歯間ブラシを歯と歯の表面をなぞるように動かします。
  • 歯の表面を磨き終わったら、歯間ブラシを歯茎の下に入れるようにして、歯垢を取り除きます。

    【歯磨きについての詳細はこちら】
     

歯石は、歯周病の原因となるだけでなく、口臭や虫歯の原因にもなります。歯石がつかないようにするためには、毎日の歯磨きやデンタルフロスなどのセルフケアをしっかりと行うことが大切です。また、定期的な歯科検診も欠かさず受けましょう。

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